2010年1月17日日曜日

New Orleans Piano Professor / Tuts Washington


フェス(Professor Longhairのこと)より一世代前の伝説的ピアニストのソロ・レコーディングであります。フェスなどに比べると、ほんの少しラグタイムっぽい感じですが、十二分にニューオリンズっぽくて良い感じです。ライナーによると'83年の録音とあるのでフェスの影響を逆に受けたりしているところもあるのかもしれません。タッツは手が大きいのに大して、フェスは手が小さくてタッツのように弾けなかったので、あのニューオリンズ・ピアノ独特のロールを多用した奏法を編み出したという話を聴いたことがあります。
以前、Tuts, ProfessorとAllen Toussaintというニューオリング・ピアノの三世代を代表する一同に介するというドキュメンラリーがありました。3人が顔を合わせたときの、フェスとタッツのシレーっとした感じと、Allen Toussainの気の使い方が印象的でありました。ドキュメンタリー中にフェスが亡くなり、そのお葬式でのAllen Toussainの演奏や、本物のセカンド・ラインが写されていてとても感動的な作品でありました。
で、このCDでありますが、ドキュメンタリーやフィールド・レコーディングなどではありがちな退屈な感じは全くありません。少しだけ入っている語りまでが音楽的でもあり、全編飽きずに楽しめる良作であります。さすがにRounder Records。良い仕事してます。やはり、Tatsの音楽の親しみやすさが成せる業とも言えますが。私は、On the sunny side of the street~Jambaalayaあたりが好きです。この辺りの曲を聴くと、San AntonioでMississippiを渡る橋の風景やら、Dixieっていう看板のスーパーマーケットとかを思い出しちゃったりします。季節はずれではありますが、White Christmasも良いのです。
Tuts Washington

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