2010年3月24日水曜日

Dear Companion / Meg Baird


本日のお題も今は無いディスクユニオン新宿ルーツ・トラディショナル・フロアで購入したものです。アメリカの残された秘境的作品です。古のマウンテンミュージックを浄化した甦らせたかのような作品。逆光のカバー・アートのように淡い木漏れ日のようなと言った感じでしょうか。ファルセットを使った節回しが美しい歌も、シンプルなギターの奏法も、優しげな感じがします。Meg Bairdさんが姉妹でやられているBaird Sistersというユニットも相当な時代錯誤で素晴らしいのです。私は猫のジャケットの"At Home"というアルバムの方がお気に入りです。こちらのユニットはコーラスとバンジョーがさらに深くルーツ寄りの雰囲気をかもし出しております。こちらで、試聴&購入できたりします。Meg BairdさんがボーカルとしているEspersというバンドがあるのですが、そちらの方は私にはいまひとつ分かりませんでしたが。

Meg Baird - Dear Companion


良い動画がなかったので、静止画ですが、リンクしておきます。

2010年3月23日火曜日

Another Country / Tift Merritt


1年位前までディスクユニオン新宿本館の5Fにあったルーツ・トラディショナル・フロアで購入したCD。アイリッシュのCDも置いてあってラテンフロアに行く前に散財してしまうことがよくありましたが、随分と良い音楽を知ることができたので、閉館したのが非常に残念です。

で、このCDですが、アメリカのフォーク/ロックの傑作だと思います。全曲、Tift Merrittさんの自作なのですが、いずれも非常に良くできた美しい曲ばかりなのです。アレンジは、オーガニックな雰囲気なのですが、ギターもアコースティックよりは、エレキ・ギターを非常に自然な感じに使った、いかにもアメリカ的でありながらハイ・センスなものになっております。私のCD棚の中のとても大切なCDであります。

Tift Merritt - Another Country


PVですが、CDのジャケットのイメージが良く出てますね。Rhodesピアノも良い感じで使われています。


ロックっぽいライブです。


良い感じのCDショップでのインストア・ライブ。Rhodesの弾き語りです。

2010年3月22日月曜日

Saveur Brésil / Claire Chevalier


Rosinha de Valençaのバックアップでフレンチの有名曲を歌った作品。ボサノバっていうよりサンバですねこれは。パーカッションの使い方とか結構イナタイ感じです。マイ・ウェイ("Comme D'habitude"って言うんですね)の"Tristeza"の借りメロや、"Agua de beber"っぽいある愛の詩などもお洒落って言うのとはちょっと違う感じです。

Claire Chevalier & Rosinha de Valenca

2010年3月17日水曜日

Le Tourbillon / Jeanne Moreau


Jeanne Moreauのベスト盤です。タイトル曲はフレンチ・ポップ有数のスタンダード、邦題「つむじ風」です。6/8拍子の実に不思議な魅力のある曲です。私のiTunesにはHelena(Lioの妹)とClémentineのバージョンが入っております。前者は、アカペラ風にクラリネットのみを入れたカッコ良いアレンジでしかもこれが1曲目に配された大胆さもあります。このアルバムについては後日改めてポストしたいと思います。後者のバージョンもSaint Etienneのおうな感じで中々のものです。大貫妙子さんのアルバムClicheには、同名の作曲があります。Jeanne Moreauの曲をリスペクトしたものでしょうか。この頃の大貫さんはフランスっぽい雰囲気の作品が続いていましたが、どの作品もクォリティが高いですね。

このベスト盤。その他の曲も魅力的な佳曲が多数収録されています。大仰にならないカジュアルな、ある意味フランス映画的な精神性が却って古さを感じさせない作風となっているのが功奏しているように思えます。

Jeanne Moreau


映画のシーンからのものでしょうか。中々キュートですね。



Vanessa Paradisのバージョンも。ステージ下からJeane Moreauが登場する。無表情さが凄いです。

2010年3月16日火曜日

L'autre Bout Du Monde / Emily Loizeau


大洋レコードの伊藤さんに教えていただいたCDです。最近のフレンチ・ポップには、ウクレレやらバンジョーなぞを上手いこと効果的に使ったアコースティックで素敵なアレンジのものが多くありますが、本作もそんな作品の一枚です。トイ・ポップや、アンニュイな曲想などフレンチの伝統を踏まえつつ、ポップかつレトロでキャッチーなメロディーと、演技過剰というほどもなく適度に個性的なボーカルとが良い感じなのであります。

Emily Loizeau


1曲目に収録の曲、"The Other Side of the World"という意味だそうです。この不思議な海の映像は妙に引き込まれる感じがします。



この方、ピアノを弾く方なのでしょうか。そうして聴くとピアノの使い方も鋭いところがあります。動画ではないですが、それが曲とマッチしていたりします。Amelieの世界にも通じる良い曲です。

2010年3月15日月曜日

Pranto de Poeta - Ao vivo em Tokio / Guilherme De Brito


1990年の東京公演のライブ盤。Nelson Cavaquinhoとの共作による名曲の数々を渋く枯れた味わい深い歌で聴かせてくれる。秋岡さんのバンドリン/カバッコ、笹子さんのヴィオランのサポートも絶品の世界遺産的作品であります。

Guilherme De Brito

2010年3月13日土曜日

Cartola Bate Outra Vez / Various


Cartolaトリビュートの傑作。歌手の歌唱も素晴らしいし、どの曲も最低限の楽器によるシンプルなアレンジ、演奏が実に素晴らしいのです。

  1. As rosas não falam / Gal Costa : マンゲレンシのお葬式などでも歌われる名曲。Cesar Camargo Marianoのエレピのみをバックに歌うGalのヴォーカルも絶品。この手のトリビュートものでいつも美味しい所取りする人ですね。

  2. Amor proibido / Paulinho Da Viola e Elton Medeiros : Samba na madurgadaです。ヴィオランとマッチ箱のみを弾き語りによる。粋です。

  3. Disfarça e chora / Leila Pinheiro : Cristóvão Bastosのエレピのみをバックにした、弾き語り感覚のトラック。私が好きな感じのLeilaです。

  4. Minha / Zeca Pagodinho : 若さが良い感じのZeca。7弦、バンドリン、パンデイロとういシンプルな編成が良い感じ。Zé Menezesのバンドリンも秀逸。コード弾き部分もカッコ良いです。サンビスタですね。7弦はDino

  5. Autonomia / Paulo Ricardo : ロックっぽい歌い方の人ですね。再びCristóvão Bastosのエレビに、Paulo Mouraのソプラノ・サックスというシンプルな演奏が良いです。

  6. O sol nascerá / Beth Carvalho : Cristóvão Bastosのエレビのルバートで始まって、Rafaelの7弦のバチーダからアップになる。Beth特有の笑っているような感じの歌が良いです。

  7. O mundo é um moinho / Cazuza : Rafaelの7弦とRildo Horaのガイタ(ハーモニカ)によるバックが良い感じです。

  8. Acontece / Caetano Veloso : Rafaelの7弦をバックにCaetanoが歌う。軽やかです。

  9. Corra e olhe o céu / Vânia Bastos : Vâniaの陽光のような歌が最高です。ピアノはEduardo Souto Netoという人です。

  10. Peito Vazio / Nelson Gonçalves : Dinoの7弦とPaulo Mouraのソプラノ・サックスの演奏も良い感じです。

  11. Cordas De Aço / Luiz Melodia : 再びRafaelの7弦のみによる渋いトラック。

  12. Tive Sim / Dona Ivone Lara : 再びDinoの7弦、Zé Menezesのバンドリンと、パンデイロによるカッコ良い演奏です。本当にお手本のしたい演奏です。間奏の7弦とバンドリンの掛け合いも良いですね。Ivone Laraの独特の浮遊感のあるヴォーカルも素晴らしいです。




2010年3月11日木曜日

The Slider / T.Rex


映画20世紀少年で"20th Century Boy"がリバイバルしたT.Rexの名作。私が子供の頃、一番最初に買ったLPがこのアルバムだったと思います。グラム・ロックというジャンルで括られることの多いT.Rexですが、出自がフォークグループであり、フォーキーな曲がかなり良いのです。このアルバムもMetal GuruやTelegram Samなどのシングル曲以外は、フォークっぽい佳曲が多数収録されています。

そんな中の一曲、"Spaceball Ricochet"のビデオをリンクします。やはり、Marc Bolanのメロディーメーカーとしての才能は素晴らしかったですね。



T. Rex

2010年3月10日水曜日

Hope in a Darkened Heart / Virginia Astley


旧作が紙ジャケット化されておりました。坂本教授プロデュースのためでしょうか?他作品は再発されていないようです。この作品は、彼女の2作目(さらに前にEPやミニアルバムがあるようです。ミニアルバムは実家に置いてあると思います。)にあたるLPです。1作目の"From Gardens Where We Feel Secure"は私のライブラリ中で屈指の傑作です。イングランドの自然が描写された真のヒーリング・ミュージックです。アコースティック音楽としても、最高の作品です。また、効果音の使い方も素晴らしく、自然音が作るリズムまでが音楽の一部として溶け込んでいるのです。2作目の本作は、坂本教授プロデュースでセールスアップを図った作品のようです。David Sylvianも歌っております。パーカッシブなアレンジは違和感があるような気がしますが、Virginiaの歌の魅力が発揮された名作であります。可憐であり美声なのです。本作中にも、1作目からのリミックス"A Summer Long Since Passed"が収録されております。大変な才能の持ち主でありながら、寡作で一般には忘れられた存在であることが残念です。マニア心理として支持したくなるのでもありますが、

Virginia Astley


"From Gardens Where We Feel Secure"から、1曲目の"Morning : With My Eyes Open I'm Dreaming"をリンクします。

2010年3月9日火曜日

A Song for All Seasons / Renaissance


英国プレグレの名バンドRenaissanceのアルバムであります。高校生の頃に大好きでしたね。"Prologue"とか"Ashes Are Burning"とかですね。Jane Relfが歌っていた第1期の2作も良く聴きました。比較的最近になって、その頃のものが聴きたくなって何枚か買ってみました。本作は、当時は持っていなかったものですが、プログレがポップになってしまう間際の断末魔(?)のような感じのアルバムののではないかと思います。Yesの"Relayer"とかGenesisの"Wind and Wuthering"などに相当するのでしょうか。今、聴いてみると中々悪くないです。英国っぽいフレージングも十分だし、ちょっと重めのアレンジも問題ない感じです。フォーク調の曲は文句なしに良いんです。

Renaissance - A Song for All Seasons


名作"Ashes are buring"収録の名曲"Caepet of thes Sun"のビデオをです。英国風の節回しがいい感じです。



Jane Relfの頃のビデオもありました。この儚げな感じの歌はやっぱり良いです。

2010年3月7日日曜日

Dez Anos Depois / Nara Leão


ボサ・ノヴァ誕生から10年位の作品と言う意味のタイトルなのでしょうか。Jobimの曲が多いのも特徴で、ほぼJobim集のようでもあります。フランス録音ということで、Françoise Hardyなどに通じる、フレンチ特有のアンニュイな感じがするのが特徴となっております。アンニュイを通り越してダークサイドに堕ちたかのような感じすらします。今日のような雨模様の寒い日に聴くとさらに寒くなったりしますね。

Nara Le?o


このラルバムの1曲のInsensatezをYouTubeから。始めの喋りも音楽の一部のような感じがします。

2010年3月6日土曜日

Heavy Falls the Night / Elizabeth Shepherd


最近タワレコで購入したものです。カナダの人らしいです。これが中々ものです。歌もソウルフルな感じで相当良いのですが、Rhodesが多用されているのが私的にはさらに得点アップなのです。ふつうのJazzより、Rad.とかと同じようのフィーリングのような感じでしょうか。

で、Rhodesのプレイのビデオをリンクしておきます。



ピアノでも良い感じにファンキーなプレイを聴かせてくれます。素晴らしい。



Elizabeth Shepherd

2010年3月4日木曜日

Chariot / Siobhan MacGowan


The PoguesのShane MacGowanの妹というだけで、何か凄そうな感じですが、Everything but the girlのTracey Thornに近い感じです。サウンド的にもEBTGの範囲とも言えるかも。タイトル曲を始め中々良い曲が多数です。

季節はずれですが、Poguesのクリスマス・ソングの名曲のビデオをリンクします。CDと同じ夭折したKirsty MacCollとのデュエットのライブです。Kirsty MacCollって英国人のようですが、苗字がアイルランド系でもありますが、Dolores Keanなどと同様、かなりアイルランドっぽい気がします。このビデオ、エンディングでKeirstyとShaneが抱き合う時のShaneの照れたような素振りをするところが、なんとも言えない感じが良いのです。



The Dublibnersなどでお馴染みのスタンダード曲、Irish RoverのShaneバージョンも。



Poguesフォロワーのアイリッシュ・パンクのコンピレーション。かなり突き抜けた感じで楽しいのです。

Murphy - Shite n Onions

2010年3月3日水曜日

No Secrets / Carly Simon


名曲"You're so vain"などを含むCarly Simonの代表作にして、米国ポップ・ミュージックの定番です。"You're so vain"って、やはり良い曲ですね。この曲を聴くとJames Taylorも聴きたくなりますね。"You've got a friend"とかね。Carol King, James Taylor, Laura Nyroなど、私にとっての米国ポップのステレオタイプって時々は無くてはならない必需品なのです。このアルバムなどはカバー写真の、ちょっと買い物行くようなカジュアルさも魅力です。

ところで、AmazonでCarly Simonを検索したら007のコンピレーションが先頭に出てきました。これってキム・ヨナ効果なんでしょうか。

Carly Simon - No Secrets


"You're so vain"のビデオをリンクします。なかなかカッコイイ映像です。



パートナーのJames TaylorとのデュエットによるEverly Brothersチューンも。良い感じです。Jamesとモトカノ(超昔のことでしょうが)Joni Mitchelとのデュエット作品も良いですよね。Carlyとのデュエット作品もあれば聴いてみたいです。

2010年3月2日火曜日

My Love Lies / Fiona Kelleher


余分なものの全くない静謐なボーカルアルバム。奇跡の音楽が生み出される場所、アイルランドから。試聴は、下のitunesまたは、こちらから。癒されます。

Fiona Kelleher