2008年7月17日木曜日

#201 Mary MacNamara


Mary MacNamara / Traditional music from East Clare
Ireland : Irish
クレアの音楽については守安功さんの書籍から知ったのでその受け売りではありますが、このCDは「優しい音楽」を体現した感じがします。故PJ HayesとMartin Hayesのフィドルもそんな雰囲気をさらに深めています。通常Gで演奏される曲がFで演奏されたり低くくぐもったような音色によって一層素朴な感じがします。



Mary MacNamara & Andrew MacNamara / Open heart
Ireland : Irish
姉弟の自宅録音によるCD。数年前にMaryが来日した際には、このCDの曲が多数演奏されていたように思います。子供の頃に湖の対岸に住んでいたおじいさんに教わった曲とか、C#がない20ボタンのコンサティーナを演奏するおじさんから教わった曲で本来C#の音をCで演奏しているうちにCの方が普通に聴こえるようになってしまった曲とか、生活に寄り添った音楽が集められています。

#200 Tish Hinojosa


Tish Hinojosa / Frontejas
US : Texmex
うちのCD棚の中で最も美しい歌を収めたCDのうちの一枚。Linda Ronstadt同様にカントリーから原点回帰した作品で、ポルカ風のテックスメックスとバラードが半々に収められたいる。特にバラード調の曲での歌唱は泣ける。アコーディオンは、FlacoやSantiago Jimenez、Brave ComboのCarl Finchなど。



Tish Hinojosa / Aquella noche
US : Texmex
アコースティックギター/マンドリンとパーカッションの2人のみのバックにした弾き語りというシンプルなライブ録音で、同様に全編スペイン語曲のみを収録。ここでの歌も非常に素晴しい。

2008年7月15日火曜日

#199 Flaco Jimenez


Flaco Jimenez / Partners
US : Texmex
テックスメックスである。Stephan Stills, Dwight Yokam, Linda Ronstadt, John Hiatt, Ry Cooder, Los Lobosなどの豪華ゲスト陣を迎えた作品。若干モダンな音も交えつつも本来の乾燥した音感が良い。中でもEmmylou Harrisがランチェラ風に歌うワルツは最高。



Freddy Fender / The best & another side of ~ abc years
US : R&B
このCDはテックスメックスではなく古いスタイルのR&Bである。Aaron Nevilleの代表曲Tell it like it isもあり。歌声は極めてテックスメックス的。

#198 Javiera Mena


Javiera Mena / Esquemas juveniles
Chile : Pop Latino
レトロフューチャーなテクノポップ風であったりアコースティックだったり全編めちゃくちゃキュートな作品。ヴィンテージカシオトーン風のサウンドがお洒落な曲など最高です。曲のクオリティも高くヴォーカルワークやアレンジも洗練されていてかっこ良い。日本版の帯の裏にあるジャージでカシオトーンを抱えたルックスも良い。



Julieta Venegas / Si
Mexico / Pop Latino
購入したとき全く分からなかったのですが、テクノポップのコンテクストで聴くと非常に良いアルバムということに気付きました。打ち込みやシンセに乗っかる、Julieta自身の演奏によるシンプルなアコーディオンがある意味パンクでかっこ良い。

2008年7月13日日曜日

#197 Gloria Estefan


Gloria Estefan / Abriendo puertas
US / Salsa
下記のキューバ音楽集より後にコロンビア人のKike Santanderをプロデューサに迎えてヴァジェナート風味を加えた作品。アルバムタイトルどおりのポジティブな雰囲気に包まれているのがお気に入り。



Gloria Estefan / Mi tierra
US / Salsa
Gloria Estefanが交通事故から復帰後にリリースされたキューバ音楽に回帰した作品。ソンやハバネラなども洗練、昇華した見事な作品。

2008年7月10日木曜日

#196 Amparo Sandino


Amparo Sandino / El ano del gato
Colombia / Vallenato, Merengue
ヴァジェナートにメレンゲを大胆に交配して作り出したニュータイプの混血音楽。アコーディオンとメレンゲ風のブラスの絡みなど良い感じ。ロックや打ち込みっぽいリズムの使い方も成功している。歌も適度な甘さと軽さがあってとても良い。Son de la Lomaのハウスっぽいアレンジもアリです。



Amparo Sandino / Punto de partida
Colombia / Vallenato
Gipsy Kingsが参加した曲を含むデビュー作。ヴァジェナートも良いし、ボレロも中々堂々としたもの。

2008年7月9日水曜日

#195 Carlos Vives


Carlos Vives / Clasicos de la provincia
Colombia : Vallenato
アコーディオンを基本とするコロンビアのトラディショナルをポップロックとして復活させた、発売当時一世を風靡した作品。フォルクローレ的な素朴さと対岸までを含めた汎カリブ的な感覚など、様々な要素が渾然一体となっていて、爽やかな聴き心地の良い音楽なのである。



Carlos Vives / El amor de mi tierra
Colombia : Vallenato
Emilio Estefanのプロデュースによる作品。若干の洗練とラテン的なコーラスによる高揚感などを加え、ヴァジェナートの気持ちよさを昇華されている。

2008年7月8日火曜日

#194 Kato Kanako


Kato Kanako / ひだまり
Japan : French pop
フランスでアコーディオンを学んだ方らしい。ショーロクラブの笹子さんのプロデュースに、秋岡さん、熊本尚美さんなどのバックアップでかなりショーロっぽい感じもある。HelmetoのChorinho pra eleも収録。伸びやかで軽やかなアコーディオンの音色が良い。



Johanna Juhola : Miette
Finland : Folk
2007年にヘルシンキのかもめ食堂のそばのレコード屋さんで購入したもの。そこでは他にも素晴しいCDを教えたいただいた。本作は打ち込みにチューバの入ったフィンランド映画さながらの尖った感性の曲から、Karen Tweedばりのセンチメンタルなワルツまで、フィンランドのモダンなアート感覚とジャケットの森の雰囲気とが共存している。

2008年7月6日日曜日

#194 Luis Julio Toro & Ruben Riera


Luis Julio Toro & Ruben Riera / A dos
Velezuela : Contemporary
ヴェネスエラ人のギタリストとフルート奏者によるデュオ作品。Piazollaとヴェネスエラの現代音楽の作品を演奏したもので、タイトル曲のAdina Izarraというヴェネスエラの作曲家の作品。La historia del tangoという副題ほどタンゴっぽい感じはなく、流れるような心地よい演奏が続く作品。



Michiko Tsuda / Alberto Ginastera, the complete piano works
Argentina : Comtemporary
日本人ピアニストによるアルゼンチンの作曲家で、Piazzollaの師といわれている作曲家の作品集。Gismontiを聴くような感じも良いかも。水のような透明感のある曲や、飛ぶような高揚感のある曲などとても良い。

2008年7月3日木曜日

#192 Raul Barboza


Raul Barbosa - Dominguez Juanjo / Raul Barbosa - Dominguez Juanjo
Argentina : Chamame
アルゼンチンのガウチョの音楽チャマメの代表的アコーディオン奏者のギタリストとのデュオ作品。チャマメ、ヴァルス、ポルカなどほのぼのとした感じが良い。


Raul Barboza / El rancho e la cambicha
Argentina : Chamame
こちらも内容としてはギターとのデュオ演奏。タンゴっぽい曲から始まるが全体的には平原の感じのする音が広がる。メキシコ音楽やテックスメックスなどと似たところもある。

2008年7月2日水曜日

#191 Renato Borghetti


Renato Borghetti / Ao ritmo de Tio Bilia
Brasil : Chamame
ブラジル南部のガウショの音楽シャマメのガイタ・ポントと呼ばれる2列ボタンアコーディオンでの演奏が聴ける。フォホーっぽい曲やワルツなどまで様々な曲が含まれている。エレキベースとドラムの入ったバンドで、気取らない田舎のバールのようなダンサブルな雰囲気が良い。



Clube do Choro de Porto Alegre / Clube do Choro de Porto Alegre
Brasil : Choro
Rio grande do sul州のPorto Alegreのショーロクラブのメンバーのいくつかのユニットによる演奏を収めた作品。ダイアトニックらしいアコーディオンが活躍する曲が多いのが、地域性の現れのようである。