2012年3月29日木曜日

Marching Grass on the Hill / Acoustic Asturias


Asturiasと言う日本のMike Oldfield的な多重録音ソロ・プロジェクトが、バンド編成で製作したアルバム。ソロ・プロジェクトの"樹霊"は変拍子など刺激的な仕掛けが多様されていて素晴らしい作品でした。このアコースティック編成は、アコースティック・ギターにクラリネット、バイオリン、ピアノを加えた編成で、どちらかと言うと映画音楽のようなヒーリング・ミュージック狙いのような感じであります。レーベルはAvexで、クラッシック・メドレーとかAvexっぽい感じです。

Acoustic Asturias






同じクラリネットとバイオリンがフロントのKo-Ko-Ya。ブラジル由来のリズムがベースで、今ではこちらの方が馴染み易いです。




2012年3月24日土曜日

See See The Sun / Kayak


オランダのプログレバンドのファースト、1973年のリリース。ドイツのTriumviratなどと同様、アルバム毎に徐々にポップ化していくのですが、本作は比較的プログレっぽい感じのアルバムです。コーラスやキーボード・ワークや、ベース・サウンドなどかなりYesの影響が強い様に思えます。客観的に言うとスケールを小さくしたYesというようにも言えますが、それが一種の愛嬌のように思えます。ボーカル・パートもインスト・パート共、どの曲もキャッチーがメロディーがあったりして十分レベルが高かったりもします。

Kayak


再結成後のライブのようです。'70プログレはこのところ他の国でも人気があるんですね。


2012年3月18日日曜日

Shooting At The Moon / Kevin Ayers


再びカンタベリー系からの一枚。同じSoft Machine出身のRobert Wyattと同様、キャッチーで穏やかな側面と、そうでもない側面との二面性が魅力に感じている人も多いのではないか思います。私の場合、どちらかというと脱力するために音楽を聴くことが多いので、幾分余裕のある時に聴くと良い感じだと思います。Soft Machine系で多用されるFender Rhodesのサウンドもポイントです。

Kevin Ayers


本アルバムM1の"May I?"。この手の決定的に魅力的な曲があったりします。

2012年3月17日土曜日

Pink Moon / Nick Drake


昔は守備範囲では無かったのですが、ピーター・バラカンの名盤240に紹介されていたファースト・アルバムを契機に聴いてみることにしたのでした。元来、音数の少ない音楽が好きなので、アコースティック・ギターと控えめなピアノだけのこのアルバムはかなりフィットするはずで、それ程暗い訳ではなく薄曇くらいの感じで、それなりに優しげな音楽なのですが、薄っすらとした切迫感がさらにアルバム全体の深みを与えていると思います。

Nick Drake


2012年3月12日月曜日

Moon Of Manakoora / Janet Seidel


オーストラリア人のジャズ・シンガー&ピアニストのアルバム。ウクレレをフィーチャーしたほのぼのムードのアルバム。ウクレレを使ったジャズやアコースティック・スウィングは特別に心惹かれるものがありますが、本アルバムは全面ウクレレと言うことでそれだけでも高得点なのでありますが、Janetさんの柔らい表現がフィットした良い感じのアルバムであります。ボッサ調の曲もかなり良い雰囲気です。このバンドのウクレレ奏者の演奏もハイレベルであります。ショーロの定番曲"Delicado"のカバーも聴き所であります。昨年でしたか、関内のファーラウトでライブがあったのですが残念ながら予定が合いませんでしたが、再来日の際には是非見に行きたいと思っております。同じオーストラリア人のシンガー&ベーシストのNicki Parrottと共に今後もフォローして行きたいと思います。

Janet Seidel




同じ弾き語りのBlossom Dearieのトリビュート・アルバムも大好きな作品であります。


2012年3月9日金曜日

Awkward Annie / Kate Rusby


イングランドのフォーク系SSWのアルバム。トラッドを基調にした素朴で美しい歌を歌う人であります。本アルバムは収録曲は、どの曲も暖かく優しい感じがします。ラストのThe Kinksの名曲"The Village Green Preservation Society"のカバーは、イングランド的な雰囲気を締めくくる最高の選曲です。

Kate Rusby


本アルバムの収録曲。美しく感動的な演奏です。前半のインタビューも良い雰囲気です。



本アルバムの収録曲ではありませんが、こちらも感傷的で美しい演奏です。フィドラーのお兄さんの髪型も良いです。

2012年3月3日土曜日

Lucero / Mariana Pereiro & Guille Capocci


他の国に比べるとデュオ形式の作品が圧倒的に多いように思えるアルゼンチンですが、本作もアルゼンチンの女性ヴォーカルと男性ギター(兼ヴォーカル)のデュオ・アルバム。同様のフォーマットでは、Aca Seca TrioのJuan QuinteroがLuna Montiと言う女性ヴォーカル組んだデュオの方がネーム・ヴァリューとしては上ですが、本作も作品のクォリティーでは負けていません。The Beatlesの"Black Bird"を大胆にアレンジした冒頭から一気に引き込んで聴かせます。



ラストは、Gilberto Gilのスペイン語カバー。Marcos Valleの有名曲に似たタイトルですがこちらの曲も良い曲です。

2012年3月2日金曜日

Fiabe / Gabriele Mirabassi & Stefano Battaglia


最近ブラジルで活躍の目覚しいピアニストAndre Mehmariと来日したイタリア人クラリネット奏者、Gabriele Mirabassiのアルバム。本拠とも言えるEGEAレーベルからの作品。ピアノなStefano Battagliaという人。耽美的なM1, M2から、徐々にテンポアップして白熱するM4至る展開など全体的な構成も素晴らしいです。

Gabriele Mirabassi


ショーロの定番、Pixinguinhaの"Um a zero(1x0)"の演奏。同様にブラジル音楽に造詣の深いStefano Bollaniとのデュオですが、非常に良い感じの演奏です。Mirabassiの腰振りのアクションもご愛嬌です。途中から出てくる女性のパーソナリティーの濃さがイタリアっぽい気がします。



こちらの女性ジャズ歌手も相当に濃いキャラです。イタリア恐るべし。