2008年3月31日月曜日

#121 Carlos Poyares


Carlos Poyares / Uma chorada na casa do six
Brasil : Choro
名手Carlos Poyaresによる、自作曲やAltamiro Carrilho作品など渋い選曲のショーロ集。Cartolaの歌伴などでも絶妙の演奏聴かせる人ではあるが、ソロ作でも適度なヴィブラートの艶のある音色が活きた上品な仕上がりの作品となっている。



Various / Os bambas flauta
Brasil : Choro
フルートの達人たちの演奏を集めたコンピレーション。Altamiro carrilho, Carlos Poyares, Copinhaなどの大御所から、中堅の演奏者まで網羅。特に新録という訳ではないし、前出の作品と同じ録音が収録されていたりするが、この並びの方が良く聴こえたりする曲もある。Toninho CarrasqueiraとQuinteto Villa-Lobosの演奏によるMarco PereiraのLisなどもこのコンピの方が新鮮に聴こえる。Alexandre MauineseのFlor Amorosaの演奏もブラジルならではの派手なフレージングで面白い。ボルカやマシシ、ピフェによるセルタン風の田舎っぽい曲までブラジル音楽の多様なスタイルが楽しめる。

2008年3月30日日曜日

#120 Ze da Velha & Silverio Pontes


Ze da Velha & Silverio Pontes / Todo danca
Brasil : Choro
トロンボーンとトランペットによるカフィエラ集。ショーロやサンバの定番曲を中心に正調ショーロ/サンバ風の快調な演奏で一気に聴かせる内容。ノスタルジックな感じを引出すようなバンジョーの響きも良い。Bonfiglio de Oliveiraの2曲とBenedito LacerdaのDespedia da Mangueiraという曲は馴染みの無いが非常に良い曲である。Elisの歌などで有名なBaden Powel作品Vou deitar e rolarなど美味しい選曲も光る。チークタイム用のヴァルサもムードたっぷりで良い。



Ze da Velha & Silveio Pontes / So gafieira
Brasil : Choro
こちらの作品は若干トラディショナル色が強いような感じではあるが同様にダンサブルでご機嫌な作品。

2008年3月27日木曜日

#119 Raul de Barros


Raul de Barros / Ginga de gafiera
Brasil : MPB
トロンポーンの大御所Raul de Barrosのビッグバンド編成のオーケストラによるダンス曲集。アゴゴやタンボリンが効いたアフロブラジル色の強烈なリズム隊に、豪快にスイングする管楽器のアンサンブルが乗った快調な演奏が聴ける。時々入るコーラス、エレキギター、ピアノなどの味付けも絶妙。



Raul de Souza / Soul & creation
Brasil : Jazz
ブラジル人トロンボーン/フリューゲルホーン奏者のフュージョンタッチの作品。自作曲と、同じくブラジル人のギタリストAllegre Coreaの作品の他、Gilberto GilやJoao Boscoの作品が収められている。中々にファンキーな出来栄え。

2008年3月26日水曜日

#118 Paulo Moura


Paulo Moura & Raphael Rabello / Dois irmaos
Brasil : Choro
Rafaelとのデュオ作品。スローの曲のなかでもメロディックな部分と早いパッセージの部分とを組み合わせるなど緩急が効いている。1x0のかなり強引な感じの演奏なども面白い。



Paulo Moura & Os Batutas / Pixinguinha
Brasil : Choro
バンドリンにJoel Nascimento、トロンボーンにZe da Velha、パンデイロにJorginhoを配し、Pixinguinhaにゆかりの曲の演奏を収めたライブ録音。Paulo Mouraのスタイリッシュな演奏と、Ze da Velhaのユーモラスな演奏の対比が絶妙。Joelの演奏も好調。

2008年3月25日火曜日

#117 K-Ximbinho


K-Xinmbinho / Saudades de um clarinete
Brasil : Jazz, Choro
Sempre, Sonoroso, Ternuraなどの作曲者としても知られるクラリネット奏者、K-Ximbinhoの自演集。秀逸なビッグバンドアンサンブルにクラリネット、サックスを中心としたメロディ楽器のユニゾン、ソロが展開する。ラテン風のアンサンブルも良いし、Rafaelが7弦を弾くショーロ風の演奏も味があって良い。



Paulo Moura / K-Ximblues
Brasil : Jazz
Nelson Fariaのセミアコをバックにした、Mauricio Einhornのガイタ(ハーモニカ)との共演によるPaulo MouraのK-Ximbinho作品集。ライブ盤。クラリネットとハーモニカと組み合わせも新鮮だし、Nelson Fariaのスイングぶりやジャズボッサっぽい雰囲気も絶妙。ポップで楽しい内容になっている。

2008年3月24日月曜日

#116 Abel Ferreira


Abel Ferreira / Acariciando
Brasil : Choro
言わずと知れたブラジルを代表するクラリネット奏者の録音集。スイング感たっぷりのノスタルジックな雰囲気に浸れる。Vania Ferreiraの歌う曲も秀逸。



Abel Ferreira / E seu conjunto vol.2
Brasil : Choro
Doce Melodia, Chorando Baixinhoなどの自作の名曲が揃う。Chorinho ao luar, Balanca mas nao caiなどもショーロ的な美曲。

2008年3月23日日曜日

#115 Luiz Amaricano


Luiz Amaricano / Sxafone porque choras?
Brasil : Choro
E do que ha, Assim mesmoなどのスタンダードの作曲者でもあるクラリネット奏者、Luis Americanoの録音集。Sorriso de cristalなどの作曲であるErica Regoの作品が多数収録されている。ボレロやタンゴ的な雰囲気の演奏もありつつ情感たっぷりの美しい演奏が繰り広げられている。アコーディオンをはじめとするサポートの演奏も見事。



Mario Seve & Daniela Spielmann / Choros, por que sax?
Brasil : Choro, Jazz
2本のサックスとピアノとドラムスは入ったジャズ寄りのショーロ作品。自作曲と古典曲を半々に2管の楽しげで華やかな演奏が繰り広げられている。

#114 Mario Seve


Mario Seve / Casa de todo mundo
Brasil : MPB
No em Pingo D'Aguaのサックス奏者、Mario SeveがMonica Salmaso, Pedro Luis & Parede, Ze da Velha & Silverio Pontes, Epoca de Ouro, Nelson Angelo, Choro Club, Magoani, Clara SandroniにもちろんNo em Pingo D'Aguaと多彩なゲストを迎えて製作されたソロ名義の作品。そのタイトルどおり、音楽的な幅の広さを示す様々なスタイルの曲が収められている。中でも1曲目のプログレモードの曲がはまる。Marcos Suzanoのパンデイロはこういった曲の相性が良い。



Aquarela Carioca / Aquarela Carioca
Brasil : Jazz
Mario Seve, Marcos Suzanoにマルチ弦楽器奏者のLui Coimbra、ギターのPaulo Muylaertらで構成されたバンドの作品。ブラジル音楽らしい上昇感のある曲調が心地よい。

2008年3月21日金曜日

#113 Nilze Carvalho


Nilze Carvalho / Choro de menina
Brasil : Choro
天才少女と言われたNilze CarvalhoがEpoca de Ouroをバックに録音した作品。Barracao, O BoemioなどEpoca de Ouroならではの端正な演奏が展開される。Ronaldoのヴィオランテノールの演奏も秀逸。



Som na Bacana / Som na Bacana
Brasil : Samba
Nilzeが渋谷、銀座などにあったシュハスコレストランBacanaのハコバンで歌っていた時代にそのレストランで製作された作品。メドレー形式で当時のステージそのままの演奏が楽しめる。Nilzeの歌も伸びやかでありつつもサウダージ感もありとても良い。

2008年3月20日木曜日

#112 Ronaldo do Bandolim


Ronaldo do Bandolim e Rogerio Souza / Epoca de choro
Brasil : Choro
Epoca de Ouro, Trio Madeira BrasilのソリスタのRonaldoとNo em Pingo D'AguaのRogerioによるスーパーデュオが多彩なゲストを迎えて製作された作品。Epoca de OuroのヴィオロニスタのCarlinhos Leiteに捧げられている。Cesar Faria, Carlinhos Leite, Dino, CanhotoらJacob以外のEpoca de Ouroのメンバーの作品が取り上げられていたりする他、古典曲の選曲のセンスも良い。ジャズっぽい解釈のショーロが多い昨今、伝統を尊重する姿勢も好感が持てる。



Conjunto Epoca de Ouro e Convidados / Cafe Brasil 2
Brasil : Choro
好評だったCafe Brasilに続いて製作された続編で、Vol.1に比べると地味な印象ながら、Sivucaが入ったDino pintando o seteや、Desafinadoのインストなど光る曲があったりする。この後、相次いでDino, Cesar Faria, Sivucaが鬼籍に入ったことを思うと貴重な記録であるとともに感慨深いものがある。

2008年3月19日水曜日

#111 Ze Paulo Becker


Ze Paulo Becker / Lendas Brasileiras
Brasil : MPB
Trio Madeira Brasilの6弦奏者のヴィオラン・ソロ集。曲によってBeto Cazesのパーカッションのみがサポートスル。Cartola作のAmor proibido, Sivuca作のClara Nunesの持ち歌Feira de Mangaio, Nelson CavaquinhoのFolhas secas, Noel Rosa作のFeitico da vilaなどのサンバと、Tom Jobim作のChovendo na Roseira, Cristovan BastosのTodo SentimentoなどのMPBを中心にポップで清涼感溢れる作品。



Ze Paulo Becker / Um violao na roda de choro
Brasil : Choro
7弦にMarcello Goncalves, Rogerio Caetano, Mauricio Carrilho、パーカションにBeto Cazes, Marcos Suzanoなど多士済々のサポートを得た自作品集。明るさと暖か味のある作風で聴きやすく仕上がってた好作。

2008年3月18日火曜日

#110 Bebeto Castilho


Bebeto Castilho / Amendoeira
Brasil : MPB
Tamba Trioのヴォーカル/ベース/フルートのBebetoによるソロ作品。職人Laercio de Freitasのブリリアントな輝きをたたえたフェンダー・ローズをバックに、柔らかなBebetoのヴォーカルとフルートが風のように流れる。春の陽光のようにほのぼのとしたアルバム。Thalma de Freitasが歌うGeraldo Pereira作のブレッキ入りのサンバも最高。



Bebeto / Bebeto
Brasil : MPB
Tapecarレーベルからリリースされた1976年作成の作品。Fender Rhodes, PianoはLaercio de Freitasで数曲Luis Ecaが演奏している。前半は、短調サンバが目立つ。中盤からメロー&マイルドな連なる作品。フルートの演奏によるPixingunhaのショーロもあり。

2008年3月17日月曜日

#109 Laercio de Freitas


Laercio de Freitas / Homenageia Jacob do Bandolim
Brasil : Choro
Tamba Trioに在籍したこともあるピアニストのLaercio de Freitasと、6弦のAlessandro PenezziによるJacob do Bandolim集。ピアノとヴィオランのリズムとメロディが交換したり共鳴したりしながら流れる様は見事。特にスローな曲での絶妙の揺れや弱音のリリカルさには引き込まれる。Falta-me voce, Nostalgia, Caricia, SimplicidadeなどJacob作品のメロディックな特徴を活かした選曲も良い。



Thalma de Freitas / Thalma de Freitas
Brasil : MPB
Laercio de Freitasの娘のThalmaのソロ作。Laercioのフェンダー・ローズが炸裂する。ベースがTamba TrioのBebetoでドラムスがWilson das Nevesで外れるハズはない。Thalmaの歌もしなやかで申し分ない。Laercioのフェンダー・ローズをバックに浮遊感のある素晴しい歌を聴かせる。

2008年3月16日日曜日

#108 Trio Madeira Brasil


Trio Madeira Brasil / Trio Madeira Brasil
Brasil : Choro
Epoca de OuroのRonaldoに7弦と6弦の俊英ヴィオラン奏者とのトリオによる画期的なショーロ作品。O Trioを意識したとも思える曲や、スペインやヴェネスエラのクラッシック作品、Jacob作品やJacobのレパートリ、有名曲ではないが中々に味わい深いNazareth作品や、最近では日本のショランも演奏するようになったGismonti作品など選曲も良い。Ronaldoのバンドリンのフレージングも素晴しいし、Ze Pauloの6弦がカッティングからメロディやサブメロに移るのと7弦の高速バイショが絡み合ったりと3つの弦楽器が渾然一体となるスペクタクルな内容。



Trio Madeira Brasil e convidados / Ao vivo
Brasil : Choro
前半のEpoca de Ouroな選曲と中盤のこのトリオ特有な選曲からゲスト陣の持ち曲への流れる内容。アコーディオンのToninho Ferragutti、クラリネットのProveta、ピアノのLaercio de Freitasと、とにかくゲスト陣が良いのである。ゲスト作品に入ってからのソロ回しは良いし、中でもProvetaのクラリネットが切れているし、Laercio作品が3曲も入っているし、Provetaの曲はPrdrinho no Coretoだしと言う訳で最高なのであった。

2008年3月15日土曜日

#107 Daniela Spielmann


Rabo de Lagartixa / Rado de Lagartixa
Brasil : Choro, Jazz
女性サックス奏者のDaniela Spielmannがソリスタのバンドの作品。7弦はEnrique CazesのPixinguinha集と同じくMarcello Goncalves。Danielaのサックスはスムーズでかつ適度に抑揚があって聴きやすい。 No em pingo d'aguaばりのジャズ的なニュアンスを含みながら、正調ショーロから、北東部風や、Elsa SoaresのLois Armstrongばりのブルージーな歌が入る曲など、バリエーションに富んでいてかつ所々にユーモアが散りばめられていて全編が楽しめる。 Marcello Goncalvesのバイショリーニョも中々かっこ良い。



Mulheres em Pixinguinha / Mulheres em Pixinguinha
Brasil : Choro
Daniela Spielmannと、女性ピアニストとボーカリストによるPixinguinha集。変奏や借メロなどを用いた凝ったアレンジを用いつつも、あまり重くならずに美しい仕上がりになっている。

2008年3月13日木曜日

#106 Enrique Cazes


Henrique Cazes e Marcello Goncalves / Pixinguinha de bolso
Brasil : Choro
カバキーニョと7弦ギターのデュオによるPixinguinha作品集。カバキーキョの音色がバンドリンよりも可愛い感じだし、出だしのProezas de SolonのAメロの変奏なんてJ-Popなみにポップ。定番曲以外の選曲も良い。



Cristina Buarque & Enrique Cazes / Sem tostao
Brasil : Samba
ヴィオランと歌のみによるNoel Rosa作品集。私的で親密で和やかな空気感が素晴しいスタジオライブ風の録音。Enriqueのヴィオランの演奏も素晴しいし、Cristinaの歌もNoel Rosaの詩的な世界を表現するのにピッタリの繊細さがある。途中でIsmael Silvaとのデュエットもあり。

2008年3月12日水曜日

#105 Orquestra Brasilia


Orquestra Brasilia / Pixinguinha
Brasil : Choro, Brass
田中勝則さんの解説によるとPixinguinhaの遺したブラバンのアレンジ譜を基に演奏された作品。Enrique Cazesにより譜面が校正され製作されたもの。ブラバンというとニューオリンズなどが有名であるが、ブラジルのブラバンもそれに勝るとも劣らない。アレンジ譜を基にしていると言ってもムズカシくなることなく、とにかく楽しい演奏に終始していてとても良いのであった。



Altamiro Carrilho e sua Bandinha / E o sucesso
Brasil : Marcha
数々のブラバンの録音があるAltamiro CarrilhoのバンドによるMarcus Pereira盤のマルシャ集。サンバの古典なども織り交ぜ、とびきり明るい作品。ブラジルならではの振幅の大きなゆったりとしたスイング感が心地よい。ブラジルのブラバンものの中でも最もお気に入りの作品。

2008年3月10日月曜日

#104 Ze Menezes


Ze Menezes / Relendo Garoto
Brasil : Choro
Garoto作品集。妙にムード歌謡的なストリングスが妙にマッチしたりして、ヴィオランテノールのMeditandoなんてかなり良い。Duas contasなどのヴィオランソロの曲はどこかかわいらしい感じがして良い。なんと言ってもただのお爺さん的な風情がよろしい。



Pixingunha / Som Pixinguinha
Brasil : Choro
1971年にリリースされたPixinguinhaのセルフカバー集。ハモンドオルガンやエレキギターなど入っていたり、Carilhosoがエセラテンっぽいアレンジになっていたりする硬派ショーロ的な観点からするととんでもない作品。Altamiro Carrilhoだけはフツウにショーロっぽい手数王ぶりを発揮してたりする。Ze Menezesのエレキもショーロっぽさ適当に壊していて面白い。

2008年3月9日日曜日

#103 Garoto


Anibal Augusto Sardinha / Garoto
Brasil : Choro
1950年録音のGarotoのヴィオランによる自作自演集。代表曲のJorge do Fusa, Choro Triste, Graciosoなど名曲の数々がリマスターされ見事に復元されている。テクニック的にも現代に至るヴィオラン奏法の技術が確立されているだけでなく、ここでのサウダージ溢れる情感を超える演奏は半世紀を経てなお現れていないと感じる。Gismonteのピアノ、Dinoの7弦、Lea Freireのフルートなどが控えめなオーバーダビングも美しい。



Garoto / O genio das cordas
Brasil : Choro
Garotoがバンドリンやヴィオランテノール、バンジョーマンドリンなどにより、自作曲の他、Pixinguinhaやショーロのスタンダード曲などを演奏した作品。クラッシックなどショーロ以外でも演目として取り上げれれる代表的なGaroto作品のDesvairadaがバンドリンで演奏されている。バンドリンもバンジョーの演奏におけるスピード、装飾音のテクニックなども一級品。

2008年3月8日土曜日

#102 Canhoto da Paraiba


Canhoto da Paraiba / O violao tocado pelo avesso
Brasil : Choro
Marcus Pareiraレーベルの遺した名作のひとつ。Paulinhoのプロデュースによるヴィオランをソリスタとするショーロ作品の傑作。名曲Tua imagemなどCanhotoの自作曲もショーロの定番曲と同様に素晴しい。Canhotoの演奏はその名前から連想する田舎っぽさとはかけ離れた洗練もの。Casar Fariaのヴィオランによる伴奏も聴きどころ。



Fernando Caneca / Visitando Canhoto da Paraiba
Brasil : Choro
Fernando CanecaのCanhoto Paraiba集。ここでの演奏聴いているとTua imagemなどはGarotoの作品のようにも聴こえて、たとえばドブロなどで弾いたら良さそうな感じもする。そんな都会的な響きと、やはりどこか北東部音楽にある涼やかな響きがあるのが魅力的でもある。

2008年3月7日金曜日

#101 Donga


Donga / A musica de Donga
Brasil : Choro
Marcus Pereira盤のショーロ作品の中でも名盤のひとつと言える作品で、Pixinguinha率いるOs oito batutasのViolao, Banjo奏者でもあったDongaの作品集。Joel Nascimento, Altamiro Carrilho, Abel Ferreiraなど最高のソリスタによる演奏集でもある。Cinco de Julhoなど見事なショーロ作品が多数収録されている。中でもElizethが歌うヴァルサ、Cancao das infelizesは特に素晴しい曲と思う。この曲は、CristinaのAriola盤のラストにも収録されているがそちらもCristovao Bastosのストリングアレンジも見事な好演。



Antonio Adolfo & No em Pingo D'Agua / Joao Pernambuco
Brasil : Choro
Mario SeveらのプログレショーロバンドNo em Pingo D'AguaにピアノのAntonio AdolfoとバンドリンのPedro Amorimが加わったJoao Pernanbu作品集。Joao Pernanbuの作品といえば、ギター曲として世界的なスタンダードにもなっているSons de carrilhoesなどが有名。アコースティックスイングのような曲があったりもするが正調ショーロ指向の作品。ビアノから始まるSons de carrilhoesのアレンジもバンドリン、フルートが絶妙に配されたさすがNo em Pingo D'Agua という感じの見事な構成。

2008年3月6日木曜日

#100 Pixinguinha


Benedito Lacerda e Pixinguinha / Benedito Lacerda e Pixinguinha
Brasil : Choro
Pixinguinhaのサックスが対旋律に乗って名手Benedito Lacerdaのフルートが奏でるショーロの金字塔。2つの楽器の歌いぶりやアンサンブルはブラジル音楽の粋。



Pixinguinha / O jovem Pixinguinha
Brasil : Choro
20代の頃のPixinguinhaのフルート演奏が録音された貴重な音源。Sofres porgue queres, Rosa, Os oito batutas, Lamentos, Carinhosoなどの味わい深い作品が若い頃に作曲されていることが驚きでもある。ヴィオランとのアンサンブルによる演奏はシンプルだが格調高い。Tapa BaracoというBメロとCメロがPagaoと同じ曲などがあったりして考古学的に面白い。

2008年3月5日水曜日

#099 Toninho Ferragutti


Toninho Ferragutti / Sanfonemas
Brasil : MPB, Choro
サンパウロ系のサーフォーナ奏者のソロ作。大部分が自作曲。HermetoばりのForroっぽいけど変拍子入りでエキセントリックな曲など、美しい曲が多数。ProvetaやToninho Carrasqueiraの演奏も聴き応えがある。



Toninho Carrasqueira / Toca Pixinguinha e Pattapio Silva
Brasil : Choro, Classic
Quinteto Villa-Lobosのフルート奏者のソロ作品。前半はピアノにBenjamin Taubkin、アコーディオンにToninho Ferragutti、7弦にEdmilson CapelupiやIsrael de Almeidaなどサンパウロ系のミージシャンをバックにしたPxinguinha集で、前半はゲストの持ち味を十分に引き出した魅力的なアレンジにより美しいヴィヴラートのフルートが映える。後半はオーケストラをバックにした殆どクラッシク作品のようなPattapio Silva集。

2008年3月4日火曜日

#098 Quinteto Villa-Lobos


Quinteto Villa-Lobos / Convida
Brasil : Choro, MPB
フルート、オーボエ、クラリネット、ファゴット、ホルンの5重奏団による作品。フルートはToninho Carrasqueira、クラリネットはPaulo Sergio Santos。Marco Pereira, Gilson Peranzzetta, Joyce, Ginga< Agua de Moringaとの共演集。Marco Pereiraの作品は元から管楽器曲であるかの様だし、Gilson Peranzzettaの作品は少し大仰になっているけどそれなりに良いし、Joyceはカラミづらいかと思いきやそれなりになっているし、Guingaは全く普通にGuingaっぽいし、Agua de Moringaの2曲の選曲もアンサンブルも素晴しい。



Deo Rian / Gotas de ouro
Brasil : Choro
Quinteto Villa-Lobosとの共演によるErnesto Nazareth集の2in1。1枚目はPaulo Sergio SantosもToninho Carrasqueiraも参加前の5重奏団。2枚目はPaulo Sergio Santos加入後のもの。Jacobの演奏で馴染みのある曲もDeo Rianの端正なゆったりとした演奏が美しい。