2008年10月13日月曜日

#255 Kate Purcell


Kate Purcell / Shadows of you
Ireland : Folk
ライブアルバム"Clare Women"でも清々しい歌声を聴かせてくれるKate Purcellのソロ作。特にお気にお気に入りはLullabyというバラード。Ted Pondobyという人のドブロも良い。Elvisの"Love me tender"の歌詞違いでトラディショナルの"Nora Lee"も収録されている。



Kate Purcell / A dream unfolds ...
Ireland : Folk
こちらは1997年の録音。このアルバムを聴いているとある意味アイルランド最高のフォークシンガーのような感じもする。Alison Kraussなどが好きなブルーグラスファンにも聴いて欲しい。

2008年10月9日木曜日

#254 Fiona Joyce


Fiona Joyce / This Eden
Ireland : Folk
女性SSWの1994年のセカンドアルバム。フォーキーなサウンドで神秘性を持ったに歌声とメロディが独特の音世界を展開する。深い森のような静謐な雰囲気のする音楽である。



Fiona Joyce / Lifting the veil
Ireland : Folk
1997年のサードアルバム。前作同様の世界観の音楽に浸れる。

2008年10月8日水曜日

#253 Niamh Parsons


Niamh Parsons / Blackbirds & Thrushes
Ireland : Irish
美声ではないが味のある歌唱が光る。無伴奏やシンプルな伴奏のみであることが殊更渋さを際立てる。Josephine Marshのアコーディオンのみの伴奏などという曲もある。日本のTVコマーシャルにも使われる程の有名曲The water is wideも収録されている。Mary Blackのバージョンにも負けない抑制の効いた素晴らしい歌が聴ける。



Niamh Parsons / In my prime
Ireland : Irish
前作の続編的なシンプルで渋い作品。Graham Dunneという人のアコースティックギターも非常に良い。

2008年10月5日日曜日

#252 Frances Black


Frances Black and Kieran Goss / Frances Black and Kieran Goss
Ireland : Folk
Francesの他に例がない程に無垢で心に染みる歌が聴けるアルバム。Francesの他のアルバムに比べてもこのアルバムでの歌の無心さが最上のように感じる。Fairground Attractionのサウンドにも似たKieran Gossの控えめなサポートも好感が持てる。Beatlesのカバー、Fallin'も良い。



Frances Black / Talk to me
Ireland : Folk
ファーストソロアルバム。上述の作品同様、ピュアな歌唱が光る。

2008年10月4日土曜日

#251 Arcady


Arcady / After the Ball
Ireland : Irish, Folk
ボーランにのJonny McDonaghらのバンド。本作でのアコーディオンはJackie Daly、ヴォーカルはFrances Black。なんといってもFrancisのピュアなヴォーカルが瑞々しく輝くようで、優しく爽やかな音楽。



Arcady / Many happy returns
Ireland : Irish
Niamh Parsonsをヴォーカルに迎えた作品。マウスオルガン(ハーモニカ)のBrendan Powersの演奏も効いている。前作より重厚な感じ。

2008年10月2日木曜日

#250 De Danann


De Danann / Anthem
Ireland : Irish
フィドルのFrankie Gavin, ブズーキのAlec Finnのコンビを中心に、アコーディオンにMartin O'ConnerとJackie Daly、ホイッスルにMary Bergin、ヴォーカルにMary Black, Dolores Keane, Maura O'Connellというオールキャスト編成のアルバム。英国フォークのような雰囲気が漂う。Maura O'Connellの歌うLet it beも良い感じ。



De Dann All Stars / The star spangled Molly
Ireland : Irish
アコーディオンにJackie Daly、ヴォーカルにMaura O'Connell、ボーランにJonny Ringo McDonaghを配した作品。この3人の持ち味が良く出た名作。Hey Judeのインストバージョンを含む。

2008年10月1日水曜日

#249 The Bothy Band


The Bothy Band / Old hag you have killed me
Ireland : Irish
Matt Molloy, Paddy Keegan, Kevin Burke, Triona Ni Dhomhnaill, Micheal O Dhomhnail, Donnal Lunnyというスーパーバンドによる、アイリッシュのバンドサウンドのスタンダードとも言える記念碑的作品。



The Boty Band / Out of the wind
Ireland : Irish
こちらはさらに完成度を高めた作品。この中でTrionaのクラヴィネットの弾き語りの存在感が凄い。

2008年9月30日火曜日

#248 Michael O'Raghallaigh


Michael O'Raghllaigh / The nervous man
Ireland : Irish
クレア出身ではないがクレアのコンサティーナ音楽の影響を受けた人の作品。Kilrush出身の旧姓Crottyの女性からコンサティーナの手ほどき受けたことなど音楽経歴がライナーに記されている。クレアではあまり使わないハープとの組みあわせの曲が多いのもあって柔らかな印象の曲が多いのも良い。



Padraig Rynne / Bye a while
Ireland : Irish
若手コンサティーナ奏者の作品。コンサティーナで今時のトラディショナルバンドのサウンドを弾ききってしまうひたすら凄い演奏が収められている。トリプレットを多用した演奏はSharon Shannonを彷彿とさせる。

2008年9月29日月曜日

#247 Tommy McCarthy


Tommy McCarthy / Sporting Nell
Ireland : Irish
Jachkie McCartyの父、先代のTommy McCartyのソロ演奏集。コンサティーナだけでなくパイプス、ホイッスルも上手く、ただ上手いだけでなくクレアっぽい深みのある演奏である。スリップジグのNa Ceannabhain Bhana~Will you come down to Limeerickなどコンサティーナ曲は特に素晴らしい。



The McCarthys / The family album
Ireland : Irish
Jackieの兄妹らによるファミリーアルバム。ピアノ、ギター、ハープなどの伴奏楽器一切なしのユニゾンのみの潔さが良い。

2008年9月28日日曜日

#246 Mrs. Crotty


Elizabeth Crotty / Concertina music from west Clare
Ireland : Irish
伝説のコンサティーナ奏者の音源集。Mrs. Crottyのパブが残るKilrushでは、その名を冠したサマースクールの開催されている。今聴いても優れたテクニックの演奏の他に、素朴で味のある歌も収録されている。



BErnard O'Sullivan & Tommy McMahon
Ireland : Irish
こちらは2台のコンサティーナによる1970年代の作品。最近は"Clare set"という箱に入っているものと同じ内容。一種のフィールドレコーディング的な録音で、クレア音楽の豊穣さとを感じることができる。

2008年9月26日金曜日

#245 Chris Droney


Chris Droney / The fertile rock
Ireland : Irish
守安さんの書籍にも紹介されている名手の1995年の作品。アマチュアの鑑のような磨かれたテクニックと、ダンサブルなリズム感とを伴った溌剌とした演奏で、クレアの肥沃な音楽を堪能できる。



Chris Droney / Bell harbour
Ireland : Irish
こちらは、2005年の作品。依然、かくしゃくとした演奏が聴ける。

2008年9月24日水曜日

#244 Gerard Commane


Gerard Commane and Joe Ryan / Two gentlemen of Clare music
Ireland : Irish
守安さんの書籍にも紹介されているコンサティーナ奏者と、同じように年配のフィドラーとの作品。不完全さも音楽一部なのでる。"The Irish washerwoman"など素朴で可憐な曲が良い。



Edel Fox & Ronan O'flaherty
Ireland : Irish
こちらは、ぐっと若々しい2人による作品。ダンサブルなリズム感が良く出た軽快な演奏である。

2008年9月23日火曜日

#243 Gearoid OhAllmhurain


Gearoid OhAllmhurain / Traditional musica fron Clare and beyound
US : Irish
守安さんの書籍にも紹介されているサンフランシスコのコンサティーナ奏者。学者っぽい外見とは異なり、緩やかで滋味溢れるトラディショナルスタイルが楽しめる。Paddy Canny, Peter O'Loughlin, Martin Hayesといったクレアを代表するフィドラーとの競演ということでも画期的な作品。Janet Harbisonのハープとのチューンも良い。



Gearoid OhAllmhurain & Patrick Ourceau / Tracin'
US : Irish
こちらも柔らかくて緩やかな和みの音楽。

2008年9月21日日曜日

#242 Tony MacMahon


Noel Hill and Tony MacMahon / In Knocknagree
Ireland : Irish
パブでのライブ録音。セットダンスのステップや掛声がバンバン入っていて凄い臨場感。アコーディオンとコンサティーナのみでこれだけのビート感が出せるのは流石。



Tony MacMahon, Noel Hill and Iarla O'Lionaird / Music of dreams
Ireland : Irish
こちらもライブ録音で、セットダンスのステップと掛声も入ったところも同様。熱々の演奏の合間にピアノ伴奏にした男声のシンギングがクールダウンさせる。ラストの歌がAshiling Ghaelでドラマチック。

2008年9月20日土曜日

#241 Noel Hill


Noel Hill / The Irish concertina
Ireland : Irish
タイトルのとおりコンサティーナ音楽の全てが作品。テクニックだけではなく歌心もある。親しみのある曲が含まれる選曲も良い。2002年に参加したアイルランド最大のサマースクールWillie Clancy Summer Schoolでは、彼が仕切役をしていたほどの重鎮でもある。コンサティーナクラスでは彼がエンロールメントを担当していた。エンロールメントではクレアチューンを弾きなさいと言われるのであった。各クラスを回って親切に声を掛けてくれたりする優しい人でもある。



Neol Hill and Tony Linnane / Neol Hill and Tony Linnane
Ireland : Irish
フィドラーとのデュオ作。Alec Finn, Matt Molloyが参加。端正さと田舎っぽさが共存する魅力的な音楽。フィドル、コンサテーナ、フルートのユニゾンは最高に美しい。

2008年9月18日木曜日

#240 Niall Vallely


Niall Vallely / Beyond words
Ireland : Irish
早いパッセージを得意とするコンサティーナ奏者のソロ作。自作曲が中心。ストイックでなく明るくポップな感じなのが良い。エレキベースとの曲でも違和感が無い。



Niall & Cillian Valley / Callan Bridge
Ireland : Irish
パイプとコンサティーナの兄弟によるデュオ作。こちらはトラッド寄りの作品だが、早い曲もかなり収録されていて、ポップな雰囲気は同様。

2008年9月17日水曜日

#239 Tim Collins


Tim Collins / Dancing on silver
Ireland : Irish
Kilfenora Ceili Bandのコンサティーナ奏者のソロ作。テクニックを抑制ぎみの部分とテクニック全快の部分とのバランスが良く端正な雰囲気がする。著名曲でない非常に良い曲が多く収録された選曲も良い。使用しているコンサティーナのメーカーやキーが記されていていたり、曲のコメントも非常に丁寧に記されたライナーも親切である。数年前に日本でワークショップが開催された際に教えて頂いたことがあるが、誠実で飾らないとても良い人でした。スラップショットという同音のトリプレットを出す技を教えて頂きました。



Brian McNamara & Tim Collins / Reed only
Ireland : Irish
上述の作品でも多くの曲でピアノやパイプを演奏しているBrian McNamaraとの共作。パイプのソロもあり。渋いが味のある作品。

#238 Kate McNamara


Kate McNamara / Are you the concertina player?
Ireland : Irish
Mary McNamaraの音楽とTim Collinsのテクニックを継承するコンサティーナ奏者のデビュー作。クレアのトラディショナルの活力を感じるフレッシュな感覚が溢れた傑作。



Cathy Custy / An Ceoltoir Fanach
Ireland : Irish
Frank Custyを始めとするCustyファミリーが勢揃いしたアットホームな雰囲気が良い。コンサティーナの演奏はシンプルで純粋な音楽が聴ける。10曲目のクアドリールや、11曲目のコンサティーナデュオによるジグあたりの曲はその典型であり感動的。バンジョーやスプーンズが入った曲も素朴で良い。

2008年9月15日月曜日

#237 Yvonne Casey


Yvonne Casey / Yvonne Casey
Ireland : Irish
Mary Custy以来のロックなフィーリングのあるフィドラーのソロ作。Kitty Hayesのソロ作での演奏も気になっていたがこのソロ作ではブリティシュスカなども含め奔放な音楽性を発揮している。とは言え、Eoin O'Neill, Kevin Griffin, Terry Binghamといったクレアらしさを持ったミュージシャンを配して伝統的な香りもある。選曲もかなり伝統を踏まえたものだったりする。抑揚の効いたスラーがアクセントになった個性的な演奏も良い。



Claire Mann / Claire Mann
UK : Scottish, Irish
スコットランドフィドル/フルート/ホイッスルをこなすマルチプレーヤーのソロ作。ヴォーカル曲もあり。どの楽器の演奏もレベルが高いし、多重録音も見事で、瑞々しい感性が発揮された作品である。アイリッシュのレパートリーもあり。Mairead Ni MhaonaighのTune for Frankieも取り上げられている。

2008年9月13日土曜日

#236 Dermot Byrne


Dermot Byrne / Dermot Byrne
Ireland : Irish
John DohertyやTommy Peoplesを初めとするドニゴールのフィドル音楽をオリジナルの解釈によってアコーディオンで演奏したライブ音源。クリアーな空気感を伴った独特の雰囲気がある。ラストのTico tico (no fuba)アイリシュ風味は楽しい。バックアップのミュージシャンも最高。




James Booker / The lost Paramount tapes
US : New Orleans
ニューオリンズピアノの名手、故James Bookerの未発表音源集。十八番のJunco Partnerを2テイク収録。Tico tico (no fuba)ニューオリンズ風味が良い。

2008年9月12日金曜日

#235 Altan


Mairead Ni Mhaonaigh & Frankie Kennedy / Ceol aduaidh
Ireland : Irish
後のAltanの原型となったMaireadと故Frankie Kennedyによる1983年のデュオ作。フィドルとフルートのユニゾンのみによるリールやジグ、フィドルソロによるエアー、無伴奏の歌など究極のシンプルさである。音楽の純粋さが結晶した奇跡的な作品。2曲目の可愛いマズルカなど楽曲も良い。Enya Brennanがシンセで一曲参加。



Altan / Another day
Ireland : Irish
AltanのVirginレーベル移籍作でヴォーカル曲が中心で、普通のポピュラー音楽ファンでも楽しめる聴き易い作品となっている。Maireadのクリアーな歌が良い。本作からアコーディオン奏者のDermot Byrneが参加。

2008年9月11日木曜日

#234 Jenna Reid


Jenna Reid / With silver & all
UK : Scottish
Jerry DouglasとAly Bainがハイランドで様々なミュージシャンとセッションするテレビ番組に出演していたフィドラーのソロ作品。アコーディオンも演奏する。パイプ的な感じさえする独特の滑らかさとうねりのある演奏はとても魅力的。フィドルとアコーディオンの多重録音の揺らぎも見事。スピード感、ドライブ感も素晴らしい。



Julie Fowlis / Suilidh
UK : Scottish
こちらも同じテレビ番組に出演していたシンガーのソロ作。1曲のインストを除き全てゲール語で歌われている。古臭かったり堅苦しかったりと言ったこととは全くないピュアでキュートな音楽である。インストでのホイッスルの演奏も良い。

2008年9月10日水曜日

#233 Natalie MacMaster


Natalie & Buddy MacMaster / Traditional music from Cape Breton island
Canada : Cape Breton
Natalie MacMasterが影響を受けた叔父とともに製作したケープブレトンのトラディショナル集。独特の粘りのあるシンコペート感のあるリズムの力強い演奏で元気が出る。叔母のピアノやストンプも活力に溢れている。ケープブレトン音楽の魅力を知ることができる。



Natalie MacMaster / In my hands
Canada : Folk
こちらはラップなども取り入れた最もルーツから距離を置いた作品。トラディショナルもあり振幅の多い楽曲で構成されている。なんと言ってもLaoise Kellyのハープ、Mary Shannonのマンドリン、Sharon Shannonのアコーディオンが入った曲だけでも十分。Alison Kraussが歌うバラードも極上。

2008年9月9日火曜日

#232 Liz Carroll


Liz Carroll / Liz Carroll
US : Irish
1988年リリースのデビュー作。Sharon Shannonのレパートリーにもあるフレンチカナディアンの名曲Real Beatriceから始まり一気に引き込まれる。自在で見事なフレージングが楽しいし、フレッシュでピュアな感じがあるのも良い。



Liz Carroll / Lake effect
US : Irish
パーカッションやベース、ヴィオラ、チェロなど様々なヴァリエーションの楽曲で構成されたモダンな作品。切れのある演奏が気持ちいい。

2008年9月8日月曜日

#231 Cherish the Ladies


Cherish the Ladies / The girls won't leave the boys alone
US : Irish, Folk
フルートのJoanie Madden、アコーディオンのMary Raffertyらによる女性グループによる作品。Arlo Guthrie、Pete Seegerなど豪華ゲスト陣を迎えて、カントリー的な要素を見事に昇華させ、Bring it all back homeな音に仕上がった良質な作品。



Various / Cherish the ladies
US : Irish
Liz Carroll, Eileen Ivers, Joan Maddenなどアメリカ人の女性ミュージシャンをフィーチャーしたアトラディショナル作品。