2008年2月29日金曜日

#095 Banda Mantiqueira


Banda Mantiqueira / Bixiga
Brasil : Jazz
Provetaが率いる4 sax, 2 trombone, 3 trampetのビッグバンドのアルバム。ジャズ、マルシャ、ショーロ、サンバ、ボッサなどの要素が渾然一体となったエンターテイメント指向のお洒落なブラジル流ビッグバンド音楽。本作は、Cartola, Nelcson Cavaquinho作品などを配しファヴェーラ的雰囲気を出す趣向。



Banda Mantiqueira / Aldeia
Brasil : Jazz
こちらは都会的な雰囲気を出す趣向。Carinhosoのアレンジなんて素敵。

2008年2月28日木曜日

#094 Izabel Padovani


Izabel Padovani / Desassossego
Brasil : MPB
ジャケット写真がかなりダークサイドであるが、内容は若干ダークながらも美しい作品。といっても全く重くない。歌は軽さがあってとても聴きやすい。管も弦も鍵盤も蛇腹もベースも全てのアレンジ/演奏が緻密で美しい。ProvetaもSaxで参加。Renato Brazのデュエット曲もあり。



Sujeito a Guincho / Die klarinetmachine
Brasil : MPB, Contemporary
クラリネット5重奏団。ブラジル国歌やらJacobのA ginga do mane、Gismonti、PaulinhoのChoro Negro、Pixingunhaメドレーに、Espinha de bacalhauなどショーロの演目もある。ショーロのあたり以外は結構ダークサイドな感じ。

#093 Nailor Proveta


Nailor Proveta / Tocando para o interior
Brasil : Choro, MPB
最近購入したCDの中で特に素晴しいと感じた作品。サンパウロのブラバン集団Banda Mantiqueiraのリーダーでもあり、多くのAcari作品にも参加しているProveta(クラリネット/サックス)の初ソロ作。これ以上ない繊細な音色で美しくもセンチメンタルな音世界が構築されている。理論やテクニックでなく緩やかな感情が現れているところが感じられる。バンドリンのIzaisなどサンパウロ系のミュージシャンが多数サポート。



Madeira de Vento / Chovendo canivetes
Brasil : Choro
5クラリネット編成によるショーロ集。さらにProvetaとPaulo Sergio Santosまでゲスト参加。Luis AmericanoやAbel Ferreiraなどから始まる著名サックス、クラリネット奏者の作品をブラジルならではのアンサンブルに仕立てている。Provetaのソロ作にも収録されているProveta作のPedrinho no coreto良い曲です。

2008年2月26日火曜日

#092 Arranca Toco


Arranca Toco / Arranca Toco
Brasil : Choro
Mauricio CarrilhoのAcariレーベルからのグループものとしては最初にリリースされたアルバム。ソリスタにPedrinhoとProveta、パンデイロに御大Jorginhoを配した素晴しいメンバー。ショーロの伝統を守りながらもあまり堅くならずに楽しめる内容になっているのが良い。このアルバムでProvetaを知ることになったことも大きな収穫であった。Provetaの弱音の美しさ、艶やかさは絶品。



5 no Choro / 5 no Choro
Brasil : Choro
こちらはPedolinhoと熊本尚美さんがソリスタの作品。熊本さんのソロ作以上に熊本さんのフルートが活躍する作品。日韓ワールドカップでブラジルが5度目の優勝に輝いた時のスコア2x0なんて曲など日本がらみの曲が収められているのも嬉しい。思えば、自分もその頃が一番ショーロしていたと懐かしく思ったりして。

2008年2月25日月曜日

#091 Paulo Sergio Santos


Paulo Sergio Santos / Segura ele
Brasil : Choro
Paulo Sergio Santosがクラリネット、クラロン、サックスを駆使して作り出した超大作。凝ったアレンジと多重録音、超絶技巧によるに一種プログレのような感さえする。ゲストも選曲も多彩で華々しい。



Paulo Sergio Santos Trio / Gargalhada
Brasil : Choro
Tira PoeiraのヴィオロニスタCaio Marcioを含むトリオ編成による作品。自作曲、Guinga作品、Pixinguinha作品が各々3曲づつ連続するなどクラッシックのような構成。最近流行のジャズっぽいアプローチが聴けるなど2001年録音ながら先見性も伺える。

2008年2月23日土曜日

#090 Pedro Amorim


Pedro Amorim / Violao tenor
Brasil : Choro
Jocobの作品にも、Cristal, Nostalgia, Migalhas de amor, A ginga do maneなど多くのヴィオランテノールの名曲があるが、本作はPedro Amorimの自作曲によるヴィオランテノール演奏集。Jacobの時代を彷彿させるような古典的な優雅さと歌心溢れる作品。



Pedro Amorim / Toca Luperce Miranda
Brasil : Choro
Jacobより前から活躍していたバンドリンによるショーロの開祖でもあるLuperce Mirandaの作品集。Chiquinhoのアコーディオンやが活躍するフレーヴォやコーコなど北東部風の曲が多いが、ショーロ作品も良い曲が多い。3曲あるヴァルサはどれも非常に良い曲である。

2008年2月20日水曜日

#089 Jaime & Nair


Jaime & Nair / Jaime & Nair
Brasil : Folk
ブラジルの男女デュオによるアシッドフォークな1974年作品。コーラスがAssociationのようになったり、Goerge Harrisonっぽいスライドが出てきたり、リコーダーにしか聴こえないフルートが入っていたい、別の曲ではフルートがCopinhaだったりして、全編ピースフルな雰囲気で良い。



Teca & Ricardo / Volume 1
Brasil : Folk
Teca Calazansがやっていたデュオ。ジャケットを見るとボサノヴァかとも思うがこちらもアシッドフォークな作品。フルートとかがアシッドフォークっぽい。Tecaの唱法も透明感があってフォークっぽい。

2008年2月19日火曜日

#088 Teca Calazans


Teca Calazans / O samba dos bambas
Brasil : Samba
O Trioをバックにサンバの達人たちの作品を歌った作品。定番曲と少し定番ではない曲の中々の選曲。O Trioのショーロ風の演奏と少しユーミンっぽいTecaの歌が新鮮。



Teca Calazans / PiZimDim
Brasil : Choro
歌もののみのPixinguinha集。フランス録音だからかクラッシックっぽい雰囲気が面白い。

2008年2月18日月曜日

#087 O Trio


O Trio / O Trio
Brasil : Choro
Maruricioのヴィオラン、Pedoro Amorimのバンドリン(JacobのA ginga do maneのみヴィオランテナー)、Paulo Sergio Santosのクレリネット/ソプラノサックスというトリオ編成による作品。北東部風のラスト曲でTeca Calazansがビリンバウを演奏する以外は、パンデイロ等のパーカッションは一切なしのい潔い製作。凝ったアレンジや即興と、NazarethやScott Joplinの曲を中盤に配した古典的な側面とが上手くバランスした名作。



Trindade / Memoria e paisagem
Japan : Choro
近藤くろさんのバンドリンに、阿部さんのヴィオランセチ、稲葉さんカバッコ/ヴィオランという日本のトリオによる作品。自作曲中心ながら古典的な格調高さが漂う。ゲストを含め楽器の組み合わせも絶妙。Edu & ChicoのヴァルサBeatrizをイントロに引用したり、Jacobのレパートリーのショッチをラストに配するなどカバー曲の選曲も良い。

2008年2月17日日曜日

#086 Lubambo & Drummond


Lubambo & Drummond / Face to face
Brasil : MPB, Jazz
ヴィオラン時々セミアコギター+ピアノ時々エレピのデュオ作品。最近再発されたのでCD屋でよく見かける。パーカッシブなアップテンポの曲での緊迫した演奏も、リリカルなスロー曲も素晴しい。最近のジャズ、特にヨーロッパのジャズではブラジル風のレパートリーが普通に演奏されるようになっているがこれほどのテクニック、フレージング、リズム感のものは見つからない。



Lubambo & Drummond / Two
Brasil : MPB, Jazz
その第2集。第1集と同様に高水準の作品。

2008年2月15日金曜日

#085 Luciana Souza


Luciana Souza / Brasilian duos
Brasil : MPB
曲毎にRomero Lubambo, Marco Pereira, Walter Santosのヴィオランのみをバックに歌われるデュオ集。歌も情感があって素晴しいが、なんと言っても伴奏のギターバトル状態が凄い。選曲も良い。



Luciana Souza / Duos II
Brasil : MPB
続編。こちらはRomero Lubambo, Marco PereiraにSwami Jr.,Guilherme Monteiroという出場選手。本作も第1集と同様のテンションが保たれている。Swami Jr.という人のソロを最近購入したが、Zeca BaleiroやChico Cesarなどとの共作曲があり、歌もの素晴しい作品であった。

2008年2月13日水曜日

#084 Sergio e Odair Assad


Sergio and Odair Assad / Alma Brasileira
Brasil : MPB
3曲収めれれているMarlos Nobreという作曲家はヘシーフェ出身の世界的な作曲家らしい(by Wikipedia)。Gismonti, Hermeto, Radamesなど、良質なMPB作品として楽しめる。



Iwao Fujisawa with Sergio & Odair Assad / Brasilian breeze
Japan : MPB
ヴァイオリニストの古澤巌さんがCristovao Bastos & Chico, Ary Barroso, Jobim, Cartola, Nezareth, Radames, Pixinguinha, Hermeto, Milton Nascimento, Caetano, Jacob, Gismonti, Gil, Dorival Caymmiの各作品をアサド兄弟と演奏した作品。ハイポジションのギターとヴィヴラートの効いたヴァイオリンが絡みあうLight classic meets MPBみたいな不思議な感じ。

2008年2月12日火曜日

#083 Badi Assad


Badi Assad / Rhythms
Brasil : MPB
タイトル通り良くスイングするギターとヴォーカルをフィーチャーしたアルバム。スローな曲が結構良い。Marco PereiraのO choro de Julianaがナイス。



Badi Assad / Solo
Brasil : MPB
こちらも同様にCheskyレーベルからの作品。製作はDavid CheskyとSteve Sacks。Ana Caramなどの作品に共通する、レーベルの持つ独特の美意識が発揮された

2008年2月11日月曜日

#082 Marco Pereira


Marco Pereira / Valsas Brasileiras
Brasil : Choro, MPB
8弦ギターによるヴァルサ集。本作は超絶技巧の曲は控えめに、センチメントを聴かせる作品。Edu&ChicoのBeatriz, ChicoのValsinhaなど曲の良さを再認識させられる。ラストのLeandro Braga作品の演奏も見事。



Marco Pereira / Original
Brasil : Choro, MPB
San FranciscoのGSP(Guitar Solo Project)の録音による自作曲集。ギター大国ブラジルの中でもその頂点に立つヴィオロニスタとしてのスーパーテクニックを堪能できるだけでなく、曲の良さも素晴しい。ヴァルサのFlor das AguasやO Choro de Julianaなど美しい曲が多数収められている。

2008年2月9日土曜日

#081 Duo


Duo / Duo
Japan : Choro
秋岡さんと笹子さんのデュオ作。ノルヂスチっぽい曲が多いがクリアーな音空間は、コントラバスなしでもChoro Clubの音。秋岡さんの12弦ギターもヴィオラとは微妙に違う少し都会っぽいというか田舎っぽくない色合いがあって良い。城戸夕果さんなどゲスト多数。梅津さんのクラリネットも切れてます。チューバの入った曲も良い。Suzanoのパンデロのソロあたりのユルイ感じもナイス。



Marco Pereira & Hamilton de Holanda
Braisl : Choro
緊迫感のあるアンサンブル、インプロヴィゼーション、高速ユニゾンなどの聴き所もあるが、リラックスした曲もあり綺麗にまとまった作品。スローな曲がなぜかChoro Clubっぽく聴こえたりして。

#080 Choro Club


Choro Club / Summer side of Choro Club
Japan : Choro
4作目にあたる作品で、Caymmi, Jacob, Jobim, Hermetoなどのブラジルの曲から、アメリカのスタンダードやジャズ、沖縄民謡までバラエティに富んだ選曲。Jocob作品は、Noites cariocas, O voo da mosca, Entre mil...voce!が収録されている。秋岡さんのバンドリンの演奏が際立つ。O voo da moscaのヴァリエーションなんてカッコ良い。アップテンポの曲があっても全体がクールで透明に響く。



Choro Club / V, the comfortable conversations
Japan : Choro
自作曲中心の作品。バンドリン、ヴィオラン、コントラバスの作り出す清涼感のあるアンビエントな音世界に浸れる。ラストのZe Pinheiroの歌ものも良い。

2008年2月7日木曜日

#079 Luizinho 7 Cordas


Euclides Marques & Luizinho 7 Cordas / Remexendo
Brasil : Choro
若手の6弦奏者とのデュオ作品。曲によりピアノ(Laercio de Freitas)、クラリネット(Paulo Moura)、バテリアなどが入る。1曲目のRemexendoから、2曲目のPatapio Silvaのヴァルサ、3曲目のGatoroのJorge do Fusaあたりの流れは見事。Luizinhoのバイショリーニョはとても心地よいく響く。



Evandro / Valsas Brasileiras
Brasil : Choro
Evandroによる日本録音のヴァルサ集。7弦がLuizinhoでカバッコが井上みつるさん。いぶし銀のような選曲と演奏。

2008年2月6日水曜日

#078 Evandro


Evandro e Conjunto Roda de Choro / Obras do Pixinghuinha
Brasil : Choro
田嶌さん、井上さんら日本のショランとLuizhinhoの7弦をバックにしたPixinguinha作品集。私がショーロを聴くきっかけになった作品。Evandoroの演奏はスクェアで地味な印象もあるが、良く聴くと装飾音も意外と多いし、過度に自己主張しない謙虚な歌いぶりが日本人の感覚に合うような気がする。



Evandro e Conjunto Roda de Choro / Memorias, obras do Jacob do Bandolim
Brasil : Choro
Evandroの最晩年の演奏にJacob作品集の第2集。第1集もJacobの曲の良さを際立たせる素晴しい作品だが、この第2集は滋味溢れる枯れた味わいが絶品。Doce de cocoなど、わびさびの境地。上記のPixinguinha集と同じセッションでの録音。

2008年2月5日火曜日

#077 Deo Rian


Deo Rian e Conjunto Noites Cariocas / Ineditos de Jacob do Bandolim
Brasil : Choro
Jacobの未発表作品集。録音年は不明だが写真から推測するとかなり若いころの録音。Rafaelも若い。Choro na praia, Chuvaなど素晴しい作品を世に出しただけでも価値ある作品。しかも、Chuvaなど演奏自体も絶品。最近、Vol.2が発表されたが、全く忘れた頃に出すようなユルい姿勢にも好感が持てる。



Deo Rian / Roda de choro
Brasil : Choro
田嶌さん、井上みつるら日本のショランをバックに演奏した作品。JoelのChorando de verdadeと同様、Jacobがレパートリーとしていた古いショーロやJacobの作品などをセンス良い選曲も光る。ラストがSergio BittencourtのModinhaなんて涙もの。

2008年2月4日月曜日

#076 Joel Nascimento


Joel Nascimento : Chorando de verdade
Brasil : Choro
中原仁さん製作の作品。7弦にRafael, Luiz Otavio Braga、6弦にMauricio、カバッコに井上みつるさん、パンデイロにBeto Cazesを配した格調高い正調ショーロ作品。Joelのバンドリンは歌心あふれていて、特にNazarethのEscovadoやEduardo SoutoのNo meu tempo era assimなどの詩的な表現が素晴しい。



Joel Nascimento / Relendo Jacob do Bandolim
Brasil : Choro
JoelのJacob作品集。独特の揺れのある流れるようなフレージングが楽しめる。

2008年2月3日日曜日

#075 Cesar Faria


Various / Violoes
Brasil : Choro
ギター大国ブラジルのヴィオロニスタが一同に会したライブ盤。Marco Pereira, carlos Barosa Lima, duo Assad, Ze Nenezes & Dino, Andre Geraissati, Heraldo do Monte, Rafael Rabello, Helio Delmiro, Egberto Gismonti, Paulinho Nogueira, Ulisses Rocha, Antonio Jose Madureira, Canhoto da Paraibe, Paulo Bellinati, Antonio Rago, Sebastiao Tapajos, でトリがCesar Faria。プラジル音楽の中で大切に扱われているということと思う。演目はNoites cariocasでJoel Nascimentoがバンドリン、Paulinhoがカバッコ。他には1番目でヴァルサを演奏するMarco Pereiraの存在感と、中盤のRafaelの切れっぷりが素晴しい。 Paulo BelinatiはCristina Azumaが共演で得意のJongoを演奏。このテイクも美しい。



Paulinho da Viola / Meu tempo e hoje
Brasil : Samba, Choro
Paulinhoの音楽を扱ったドキュメンタリー映画のサントラ。Cesar Faria, Paulinho, Joao Rabelloの3世代によるRosinha, essa meninaのシーンが良い。

2008年2月2日土曜日

#074 Dino 7 Cordas


Raphael Rabello & Dino 7 Cordas / Raphael Rabello & Dino 7 Cordas
Brasil : Choro
Dinoはバイプレーヤーに徹しながらもかなり弾きまくっている。しかも熟成した味わい深い演奏でもある。Rafaelの演奏も余裕があって楽しげな雰囲気。もはや天国の音楽。



Conjunto Epoca de Ouro / Dino 50 anos
Brasil : Choro
Dinoのキャリア50周年を記念して製作された作品。バンドリンはRonaldo(たぶん)。Jacobの時代を彷彿とするようなショッチやセレナータが美しい。Dinoのバイショリーニョも冴えてます。イントロやブレッキでのソロ部分を聞くだけでも愛しい気持ちなれます。

2008年2月1日金曜日

#073 Jacob do Bandolim


Jacob e seu conjunto Epoca de Ouro / Vibracoes
Brasil : Choro
Jacobの詩的な作曲表現、演奏表現が頂点に達した作品。古いショーロとサンバ的な表現が統合し新たな次元に到達したショーロの金字塔。



Jacob do Bandolim / Prologo
Brasil : Choro
Evandroが所有していたJacobの自宅録音。古い時代のショーロ、ポルカ、ヴァルサ、ショッチを弾きまくる。演奏している曲がいかに好きかが現れていて、聴き手にも楽しさが伝わる。